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仏のよしのさん。

205-4三井化学と化学兵器!?

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205-4三井化学と化学兵器!?

205-4三井化学と化学兵器!?

http://chikyuza.net/archives/31074

自著を語る:日米同盟が隠した化学兵器の正体

·         2013 2 16

·         <原田和明(はらだかずあき):北九州市立大学>

·         この度、五月書房から「真相・日本の枯葉剤/日米同盟が隠した化学兵器の正体」(20131月刊、¥2000+税)を上梓させていただきました。本書は、米軍によるベトナム枯葉作戦を支えた枯葉剤の供給システムにスポットを当て、その中で日本が果たした役割を検証したものです。単に日本の化学会社にも枯葉剤が発注されていたというだけの話しではなく、米国の軍産複合体を頂点とした「国際枯葉剤供給ネットワーク(枯葉剤機密カルテル)」の末端に日本の化学産業も組み込まれていたことを様々な証拠から解明しようと試みたものです。

·         「枯葉剤が日本で作られているのではないか?」

·         この衝撃の疑惑が国会で取り上げられた1969年は世界中に日本製品があふれ、日本経済の絶頂期だったといっても過言ではありません。しかし、一方で、諸外国から「エコノミックアニマル」と揶揄され、米国で流行語となったのもこの年でした。反日感情は親日的と云われた東南アジアでも凄まじく、1974年(米軍がベトナムから撤退した翌年)になると、田中角栄首相(当時)が東南アジア諸国を訪問した際、タイでは「くたばれ日本のエコノミックアニマル」とか叫ばれ、インドネシアでは1万人以上が暴徒化し、日系企業に放火、日本車を焼きうち、日本大使館の国旗を引きずりおろすという事件がありました。首都ジャカルタには外出禁止令が出され、田中首相はついに、インドネシア空軍のヘリコプターで空港に移動、帰国するはめとなったのです。

·         事件の背景には、日本の急激な経済進出への反感があったと言われていますが、角栄のインドネシア訪問は独自の石油資源確保が目的でした。日中国交回復を果たし、さらに脱石油メジャーの資源外交を積極展開していた田中首相が、米国に敵視されていたことも見逃すことはできません。角栄の失脚はこれら独自外交への報復だとも言われています。このとき、石油資源確保に失敗した角栄は原発に目を付けることになるのですが・・・。

·         そんなことを知らない当時の私は「世の中の役に立つ技術を開発し、人に喜ばれる製品を供給して、なぜ、世界からこうまで恨まれるのか?」と単純に考えていました。しかし、その一方で、高度成長の歪みとして公害問題があり、その被害者が救済されないままに、豊かさを享受することにも一抹の割り切れなさも感じていました。

·         その中で見つけた「枯葉剤国産化疑惑」。日本が作っていたのは人に喜ばれる製品とは限らなかったのです。この疑惑に代表されるような、アメリカの僕(しもべ)のような日本の品格なき金儲け主義こそが海外で「エコノミックアニマル」と侮蔑された原因の一端であり、このような秘密の国策の存在が、国内で「公害」が放置されてきた原因なのではないか?長年抱き続けていた私の疑問への答えが見つかるかもしれないとの期待感で、夢中になってその証拠集めを始めました。

·         私がこの戦後史のタブーに出会ったのは、2000年にたまたま参加したある学会で、横浜国大の先生が、1960年代の農薬中に含まれていたダイオキシン量を明らかにしようと云う研究について、農水省と三井化学から脅迫されているとの訴えを聞いたのがきっかけでした。

·         (三井化学は 大牟田にありますが なにか わるいことを していたのでしょうか?)

·         農水省と三井化学はなぜその研究に噛み付いたのか?その理由を知りたくて夜な夜なパソコンの前で格闘する日々が始まったのでした。それは私の少年期に感じた疑問の答えに近付くことになる。そんな漠然とした期待感が私の背中を押していたように思います。

·         ある程度の証拠が揃ったところで、この疑惑を国会で追及した楢崎弥之助氏に取材を申し込みました。既に政界を引退し、入院中だった楢崎氏との面会は適わなかったものの、楢崎氏からは丁重な手紙をいただきました。その中には、ベトナム戦争当時、米軍が使用したナパーム弾も、そのほとんどが日本製だと北ベトナム政府から聞かされたという事実とともに、その証拠資料が添付されていました。手紙には氏の追及が継続されることへの期待が述べられていて、楢崎氏からこの疑惑解明のバトンを確かに受け取ったのだと感じました。楢崎氏の訃報(20122月)とともに、本書の企画が具体化したのも因縁めいたものを感じます。

·         調査内容は2004年から3年に亘ってメルマガで配信していましたが、その時には本書で紹介した数々の事件に関わる証言を得ることはできませんでした。しかし、本書の出版まもなく、山形営林署の職員が枯葉剤を国有林に撒いた直後に発症して、わずか半年で亡くなったとか、群馬営林署のOBの方からは、現役時代に赤城山の山中にバリケードを張って石油缶に入った枯葉剤を埋めたとの証言が寄せられ、出版の力を感じました。

·         福島原発事件以降、官邸前デモに多くの市民が自発的に集まるなど世の中が大きく変わる萌芽を感じる一方、既得権勢力の巻き返しも強く感じるこのごろです。本書の出版がきっかけのひとつとなって、今まで語られなかった歴史が掘り起こされ、世の中の理不尽な仕組みが変わっていく一助になればと念願いたします。

·         『真相 日本の枯葉剤』原田和明著(五月書房 2000円+税)

·         〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
opinion1172:130216

 

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