忍者ブログ

仏のよしのさん。

ひかる737厄除け詩集 井伏鱒二 歳末閑居

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

ひかる737厄除け詩集 井伏鱒二 歳末閑居

ひかる737厄除け詩集 井伏鱒二 歳末閑居


久しぶりに井伏さんの小説よんで、こんな風に文が書けたらいいなあと思いました。

彼は、ずいぶん長く生活力がなかったらしく、実家から仕送りなどしてもらっていたようです。

でも、それだからこそ読みたくなるのかもしれません。

下記は小説ではありませんが、最近読みました。


歳末閑居

ながい梯子を廂にかけ


拙者はのろのろと屋根にのぼる

冷たいが棟瓦にまたがると

こりゃ甚だ眺めがよい


ところで今日は暮の三十日

ままよ大胆いつぷくしてゐると

平野屋は霜どけの路を来て

今日も留守だねと帰つて行く


拙者はのろのろと屋根から降り

梯子を部屋の窓にのせる

これぞシーソーみたいな設備かな

子供を相手に拙者シーソーをする


どこに行つて来たと拙者は子供にきく

母ちゃんとそこを歩いて来たといふ

凍えるやうに寒かつたかときけば

凍えるやうに寒かつたといふ
PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R